MCMNET主催「厚木航空基地見学会」

はじめに

MCMNET市民研究会は、2006年5月12日、厚木航空基地を見学いたしました。このページでは、当日の模様をご紹介したいと思います。なおMCMNETでは、こうした勉強会を定期的に開いております。どうぞお気軽にご参加ください。

集合の様子

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当日朝10時、現地の相鉄線・相模大塚駅に集合いたしました。

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すでにバス乗り場には参加者の姿が。今回は男性が多かったです。

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貸切バスによって移動です。基地内もこのバスで移動します。貴重品以外の荷物は置いていけるので、身軽に見学できます。

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バス内では、MCMNETのスタッフや、海上自衛隊の広報担当者から、説明を受けます。

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ここが入り口。いよいよ軍事基地内部へ突入です。

見学前に基地の概要説明

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普通の空港のターミナルビルにあたる建物内で、基地の概要が説明されます。

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厚木基地は、米軍と海上自衛隊との共同基地であり、市街地の中にある点、そして硫黄島など、離島を管轄するという点が特徴です。

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説明は、プロジェクターで表や画像を見ながら行われるので、まったく退屈はしません。国土防衛について具体的なことがいくつもわかり、非常に参考になります。

広報資料館

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次は広報資料館の見学です。自衛官のガイドつきというお得コース。

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基地の全景をジオラマにしたもの。米軍との面積比は5:5だそうですが、マンション宿舎などは米軍の占有地区となるので、全体的にはあちら様のほうが優遇されている印象。

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ここでは、ビデオを見せてくれます。ここでしか見られない貴重な映像?!

ターミナルビルからの風景

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ここの窓からは、自衛隊のみならず、米軍の航空機も一望できます。

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具体的には、F/A18戦闘機がひっきりなしにテイクオフしており、タッチアンドゴーなども間近で見られます。しかし、米軍関係は9.11の関係で厳戒態勢がとられており、撮影は一切禁止されています。その点自衛隊はとっても太っ腹?

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さすがに珍しいためか、参加者も窓にぴったり。持参のデジカメやビデオカメラが大活躍。

昼食も施設の中で

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いよいよランチタイム。食堂の前には帽子を置く机がおいてあります。手洗い所も完備され、必ず手を洗わなくてはなりません。衛生に気を使うのは軍隊の基本です。

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食堂内では早くもたくさんの隊員たちが食事中。テレビには、笑っていいともが流れてました。たしか前に見学したときもこの番組だったような……。人気なのか?

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ご飯は取り放題。いくらでも食べてくださいといわれました。うひょー。

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今日は金曜日だったので、カレーライスでした。これはラッキーですね〜。海軍では、伝統的に金曜日のメニューはカレーなのです。なぜなら、遠洋航海中は曜日の感覚がなくなるからです。カレーが出れば、ああ1週間がすぎたんだな、ってわかるでしょ? 味はさすが、作りなれているだけあって万人向けでうまいです。適度にスパイシーです。これほんとおすすめ! 今日はたまたまメロンなんてついてますが、全体的にはすごく質素で、もっといいものを食べさせてあげればいいのにと思いました。

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食べ終わると自分で食器をすすいで、ベルトコンベアの上に載せるんです。自動的に移動して、カーテンの向こう側に吸い込まれていきます。なんだか面白い装置でした。すごく合理的なの。

福利厚生センター

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次は、売店の見学です。

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福利厚生センターの中には、こうした床屋さんもあります。中でちょうど隊員が散髪してもらっていました。

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売店の中には、観光客向け? のこうした商品もあります。名前を入れてもらえます。

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本物のウェア類は人気商品です。帽子がかっこいい!

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プロテインほか、各種サプリメントまでありました。これを飲んで体を作っているのかな。

ネプチューン3部隊

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さてさて、ここでは対潜哨戒機P-3Cオライオンの見学が出来ます。

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格納庫内のP-3Cの目の前で、搭乗員自ら説明してくれました。近くで見るとすごい迫力! ドアの向こうは滑走路なので、ものすごい音がします。とくに米軍の戦闘機の音は、尋常じゃない大音量なのですぐわかります。

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ここには空対空ミサイルなどの武装をつけることができます。日本の持つP-3Cオライオンの性能は、世界トップクラスです。ただ、ソフトウェアの点などで米軍のそれよりは一段劣ります。それでも、模擬戦闘訓練では米軍の攻撃原潜を何度も沈めているそうですよ。

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これ、ソノブイといいます。色々な種類があって、一本10万から100万円くらいだそうです。使い捨てで、しばらくすると勝手に沈みます。対潜戦闘では、これを何十本か敵潜水艦の近くにばらまき、正確な位置を把握します。対潜戦闘では、潜水艦からP3Cを攻撃する手段がないため、位置を知られた段階で潜水艦の負けです。一度狙われたら、彼らは深く沈み、なんとかやりすごす以外に道はありません。ちなみにこれ、期せずして軍事機密を写してしまったので、一部修正してあります。なお、不可逆的な画像修正なので、解析しようとしてもムダです>某国情報部の皆さん

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何度も気をつけるよういわれたのが、プロペラの下に入らないで、ということ。この巨大さ、巻き込まれたらひとたまりもありません。

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機体の前で記念撮影です。

救難飛行隊

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さて、次は救難飛行隊にバスで移動です。

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ここでも親切な隊員によって、詳しい説明を受けることが出来ます。質問もし放題です。経験者じゃなきゃ絶対わからない事とか、たくさん聞いちゃいました。知りたい方は、次回ぜひ参加してくださいね。

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UH-60J 救難ヘリコプターです。三菱重工業がライセンス生産したものです。

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後ろからの構図。このヘリは、映画でおなじみ米軍のブラックホークを、日本が独自に改良したものです。救難活動専門で、これまで幾多の命を救ってきました。ちなみにこの機体も任務待ち状態で、救難要請が入れば、すぐに飛び立てる状態です。

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ここでものんきな参加者たちは、仲良く記念撮影。そのわずか数十メートル先には滑走路。息つく暇もなく、さまざまな航空機が発着しています。米軍のF/A-18ホーネットの離発着時には、まったく会話は出来なくなります。耳をつんざくような大音響です。機体はあんなに小さいのになぁ。羽田のジャンボジェットより音はでかいと思います。米軍には、静音戦闘機を開発してほしい。

さびしい別れのとき

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いよいよ基地を離れ、親切にしてくれた自衛官のおじさんともここでお別れ。名残惜しく手を振る参加者たち。

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この写真でわかるとおり、基地からバス15分の駅前でも、すべての民家は2重サッシで防音を行っています。それも当然で、駅前でもFA18戦闘機が飛んでくるときは、会話不能なくらい音がうるさいのです。しかも通常の空港以上の頻度で離発着が行われる。夜間訓練まである。これじゃ住民が米軍基地を嫌がるのもあたり前ですな。実際、現地に行かないと、ニュース報道だけじゃわからない事がたくさんです。

MCMNETでは、今後もこういったイベントを開催していきますので、みなさんもぜひお気軽にご参加ください。お問い合わせはいつでもお待ちしております。

平成18年5月20日 記